
近年、副業・兼業を解禁する企業が増え、副業に関心を持つ人が年々増加しています。一方で、「副業をしてみたい」と思いながらも、実際の一歩を踏み出せずにいるという声も多く聞かれます。収入が安定するか、本業との両立ができるかなど、副業を始める前に感じる不安はさまざまであり、その内容は人によって異なります。こうした「始めたいけれど不安」という心理的なハードルが、副業参入のネックになっているとも言われています。そこで今回は、副業を始める上で不安に感じることについて、全国の20代〜60代以上の男女2,000人を対象に調査しました。
2000人を対象に副業に関するアンケート
【調査概要】
対象者:全国の20代~60代以上の男女
サンプル数:2,000人
居住地:全国
調査方法:ネットリサーチ
アンケート実施日:2026年4月21日
【質問:もし副業をする場合、最も重要なポイントは何ですか?】
質問に対しての回答選択肢は以下
1.安定して稼げるか
2.継続できるか
3.時間管理
4.スキル不足
5.規約・ルール違反のリスク
6.家族・周囲の理解
7.その他
8.あてはまるものはない
副業最大の不安は「安定して稼げるか」

全体で最も多かった回答は「安定して稼げるか」で40.1%、次いで「継続できるか」が39.2%、「時間管理」が32.8%、「スキル不足」が21.9%、「規約・ルール違反のリスク」が19.1%と続きました。「家族・周囲の理解」は6.9%、「あてはまるものはない」は17.8%でした。
上位3項目が示す通り、副業への不安は「きちんと稼ぎ続けられるか」「長く続けられるか」「本業と両立できるか」という、副業を始める前に誰もが抱きやすい現実的な不安に集中していることがわかります。逆に言えば、これらの不安を軽減できる環境やサポートが整うことで、副業を始める際の心理的なハードルを下げられる可能性があります。「あてはまるものはない」が17.8%と一定数いる点も、すでに副業に前向きで不安の少ない層が存在していることを示しており、全体として副業参入への意欲は高い水準にあると考えられます。
年代を問わず「安定収入」と「継続」が共通の課題に

年代別に見ると、全年代で「安定して稼げるか」と「継続できるか」が上位を占め、副業の安定性・継続性への不安が年代を問わず共通していることがわかります。
20代では「安定して稼げるか」が最も多く、副業を始めるうえで収入の安定性を重視する傾向が見られました。一方で、「あてはまるものはない」は32.1%と全年代の中で最も高く、副業に対する不安が比較的少ない層も多いことが特徴です。また、「時間管理」は12.5%と他の年代より低く、時間的な余裕を感じている人が多い様子がうかがえます。「スキル不足」(19.6%)や「規約・ルール違反のリスク」(12.5%)も他の年代より低く、新しいことに挑戦することへの心理的ハードルは比較的低いと考えられます。
30代では「規約・ルール違反のリスク」が26.0%と全年代で最も高く、副業のルールやコンプライアンスを慎重に確認したいというニーズが浮かび上がります。「スキル不足」も26.5%と高めで、自身の能力に対する客観的な目線の厳しさが表れています。
40代・50代は「安定して稼げるか」「継続できるか」「時間管理」の三つが軒並み全体平均を上回り、本業への影響を最小限に抑えながら副業を継続できるかを重視している様子がうかがえます。
60代以上では「あてはまるものはない」が21.2%と比較的高く、定年後や仕事量が落ち着いてきた時期に副業を前向きに検討している層の多さが反映されているとも考えられます。
女性は時間管理やスキル不足への不安がやや高い傾向

男女別で見ると、男女ともに「安定して稼げるか」「継続できるか」が上位を占め、副業への基本的な不安の構造は共通しています。
一方で差が見られたのは「時間管理」で、女性が36.2%と男性の31.1%を上回りました。仕事や家事・育児など日々の時間をやりくりしながら副業を続けられるかという不安が、女性でやや強く表れていると考えられます。「スキル不足」も女性が25.0%と男性の20.3%より高く、「規約・ルール違反のリスク」も女性21.0%・男性18.1%と差が見られました。一方で「あてはまるものはない」は男性が19.1%と女性(15.1%)を上回り、男性の方が副業への不安が少ない傾向が若干見られます。いずれにせよ、不安の内容は属性によって異なるものの、それぞれの状況に寄り添ったサポートがあれば、男女ともに副業への一歩を踏み出しやすくなると言えそうです。
未婚は収入・スキル、既婚は家族の理解を重視

未既婚別で見ると、未婚・既婚ともに「安定して稼げるか」「継続できるか」が上位を占め、大きな傾向の違いは見られませんでしたが、いくつかの項目で特徴的な差が確認されました。
「家族・周囲の理解」については、既婚者が9.4%と未婚者(4.1%)を大きく上回りました。パートナーや家族の理解を得ながら副業に取り組みたいという意識が、既婚者ならではの不安として表れていると考えられます。一方、未婚者は「安定して稼げるか」(41.9%)や「スキル不足」(24.9%)が既婚者よりやや高く、自身の稼ぐ力やスキルへの不安を感じる傾向が見られます。「あてはまるものはない」は既婚者が18.6%と未婚者(16.8%)をやや上回り、既婚者の方が副業への不安が比較的少ない層もいることがわかります。婚姻の有無によって不安のポイントは異なりますが、それぞれの生活スタイルに合った副業の形を選べることが、不安の軽減につながると言えるでしょう。
職業ごとに異なる副業への不安 会社員はルール面も気になる結果に

職業別では、全職業で「安定して稼げるか」「継続できるか」が最多・2番目に多い不安として挙げられており、この2項目が副業参入における最大の心理的ハードルとなっていることが改めて確認されました。
無職・その他では「安定して稼げるか」が47.1%と全職業で最も高く、副業に収入の安定を強く求める一方、「時間管理」(40.0%)も突出して高い点が特徴的です。会社員・公務員では「規約・ルール違反のリスク」が20.4%と全職業の中でも高い水準にあり、就業規則への配慮が副業参入の一つの壁となっている様子がうかがえます。自営業・経営層は「あてはまるものはない」が19.4%と比較的高く、副業に対する心理的ハードルが低い傾向にあります。学生・パート/アルバイトでも不安の傾向は全体平均に近く、「継続できるか」(41.1%)がやや高い点が目立ちます。職業によって不安の種類や重みは異なりますが、各層の不安に応じたサポートや情報提供が副業参入を促す鍵になりそうです。
調査結果からは、収入の安定性や継続性、本業との両立に関する不安を軽減できる環境づくりが、副業を始める際の心理的なハードルを下げるうえで重要であることが示唆されました。「あてはまるものはない」と回答した層が17.8%いることも、副業参入のポテンシャルの高さを示しています。不安の内容は属性によってさまざまですが、それぞれのライフスタイルや状況に合った副業の選択肢を知ることが、最初の一歩を踏み出す力になるでしょう。
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副業を始める前の不安ランキング 「安定収入」「継続」「時間管理」が上位に
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