家を売る価格を決める際、大半の方はまず不動産会社に査定を依頼して、査定結果を元に決めていきますよね。
しかし、家の査定を依頼する前にするべきことが一つあります。それは、他の家はいくらで売られているのか相場価格を調べること。
今回の記事では、下記の点について説明していきます。
- 家の相場はどのように調べるのか
- 家の相場を調べる際の注意点
- 家を早く、高く売るコツ
この記事を読めば、家の相場の調べ方と売出価格を上げる方法が分かります。簡単ですので、ぜひ参考にしてみて下さい。
まずは基本!家を売る流れ
家を売るというのは、一生に何度もあるわけではなくおそらく初めての人が多いかと思います。
そこでまずは、基本的な家を売る方法と流れを説明します。
①家を売る価格の相場を知る
経験のない家売却で失敗しないために、まずは他の家がいくらで売られているのか相場価格を調べましょう。
家の査定前に相場を調べる理由は?
家の価格は日頃それほど目にするものでもないため、高いのか安いのか価格のイメージが付きづらいですよね。
さらに、条件が少し変わるだけで不動産会社が提示する価格は大きく変わります。
素人では理解しづらいからこそ、相場という一般的な見方が必要!
不動産会社によっては、相場よりかなり低く査定する場合があります。相場を知っている事で、査定額の低さに気がつくことができ、不利な取引を回避する事が出来るのです。
(おすすめの不動産一括査定サイト比較ランキングはこちら)
②家の査定を不動産会社に依頼
次に、売りたい家が具体的にいくらで売れるのかを知るために、不動産会社に査定を依頼します。
なお不動産査定の方法には、下記の2種類があります。
簡易査定だけでは正確さが不十分であるため、最低でも2社には訪問査定を依頼する事をおすすめします。
③不動産会社と契約
不動産会社に買い取ってもらう、または、売主との間の仲介役になってもらうための契約を結びます。
ちなみに、不動産会社を介さず自分自身で不動産を売却する「個人売却」の方法もあります。
④家の売却活動をする
契約を結び、家の売り出し価格が決まったら、いよいよ売却活動にうつります。
不動産会社が仲介役となって家の買主を探す場合、ネットやチラシなどに家の広告を掲載。内覧・購入希望者を募集します。
⑤家の購入希望者と交渉
購入希望者が現れたら、買主と交渉を行いましょう。
こちらは不動産会社に頼むか、売主と買主が直接交渉を行うことが可能。買主が、売出価格に対していくらで購入したいか希望価格を提示します。
⑥家の購入者と契約
買い取り価格を含む契約条件の交渉が終わったら、購入に必要な手続きを行います。
双方の合意に至ったら売買契約の締結となり、買主から売主に手付金が支払われます。
⑦家の引き渡し
相手が決済を済ませ、指定時までに引き渡しを行います。なお引き渡しには、下記のことが必ず必要になるため、事前に準備しておきましょう。
- 所有権移転登記
- 抵当権の抹消
超簡単!家の相場の調べ方
ここまで、
家を高い価格で売却するためには、相場を知ることが重要
とお伝えしてきました。しかし「どうやって相場を調べれば良いのか分からない」という方が多いかと思います。
家の相場は、インターネットを使ったり、不動産会社に直接聞いたりして調べることが出来ます。
ここでは、より簡単なインターネットを使った相場の調べ方を紹介します。
一戸建ての相場の調べ方
一戸建ての売却価格の相場は、以下の2つのサイトで調べることが出来ます。
⒈ レインズマーケットインフォメーション
まず一つ目は「レインズマーケットインフォメーション」です。
一般的に、インターネットで公開されている一戸建ての相場は、売りに出される価格(売出価格)のこと。実際に契約が成立した時の価格(成約価格)ではありません。
そこで役に立つのが、レインズマーケットインフォメーション。同サイトでは、公開されにくい成約価格を公開しています。
レインズマーケットインフォメーションは全国の不動産を対象としており、一戸建てであれば直近1年で
- 実際に取り引きされた価格(成約価格)
- 土地面積
- 建物面積
- 間取り
などの情報を閲覧することができます。
ただし公開される成約価格は多くないので、取引件数が少ないことには配慮が必要です。
- 一般に公開されにくい成約価格を知る事が出来る。
- 国土交通大臣指定での不動産流通機構が運営しているサイトである為、信頼度も高い。
- 取引情報の詳細まで知る事が出来る。
⒉ 土地総合情報システム(国土交通省)
二つ目は「土地総合情報システム」です。
土地総合情報システムでは、不動産取引を実際に行った人を対象にしたアンケート結果に基づいて、取引価格を公表しています。
さらに、標準地や基準値の価格も公開。そのため、戸建と土地の両方の相場を知ることが出来ます。
マンションの相場の調べ方
マンションの相場は、先に紹介した「レインズマーケットインフォメーション」と「土地総合情報システム」を含む、3つのサイトで調べることが出来ます。
⒊ 中古住宅 HOME4U
マンションの相場を調べる際に、役に立つもう一つのサイトは「中古住宅 HOME 4 U」です。
中古住宅 HOME4Uは、不動産の売却や購入・資産活用をサポートする情報サイト。NTTデータ スマートソーシングが運営しており、全国約1,300社の不動産会社の情報を所有しています。
さらに一戸建ての相場だけでなく、マンションや土地の相場も調べることが出来ます。
また、地区・大きさ・間取りなどかなり細かく指定できるため、自分の物件に出来る限り近い条件の相場を知る事が出来ます。
- 知名度が高い企業が運営しているから、安心して依頼できる
- マンション、一戸建ての相場だけでなく、土地の相場も調べる事が出来る
- 検索条件が細かく、自分に最も近い物件の相場を知る事が出来る
どのサイトも、登録なしで無料で利用する事ができるので、ぜひ活用してみて下さいね。
家の相場を調べる際の3つの注意点
相場を調べる際には、以下の3つの点に注意しなければなりません。
- 売出価格か成約価格かをチェックする
- いつ頃売りに出された家の相場かを知る
- 地域による相場の違い
上記について、より詳しく説明したいと思います。
注意①売出価格か成約価格かをチェック
家を売却する上で「価格設定」は、契約成立を左右するので非常に重要です。価格設定をする際は、売出価格だけでなく成約価格まで調べましょう。
理想は、売出価格と成約価格が同じ額になることです。しかし大抵の場合は、交渉により値切りが行われるため売出価格より成約価格の方が低くなります。
実際に取引される価格は、自分が売りに出した価格より低くなる事がほとんどです。
【マンションの場合】
成約価格=売出価格×82%
【戸建ての場合】
成約価格=売出価格×85%
成約価格は不動産会社や不動産鑑定事務所が所有する情報であるため、一般には公開されていません。そのため、成約価格を知りたい場合は不動産会社に直接尋ねるのが確実。
しかし上で紹介した「レインズマーケットインフォメーション」を利用すれば、インターネットで成約価格を調べる事が出来ます。
注意②いつ頃売りに出された家の相場かを知る
一般的に家の売却が活発になる時期は、2〜3月と9〜11月。
日本では、4月から進学などで新生活を始める人が多いですよね。なので4月からの生活のために、2〜3月頃から物件を探し始める人が多いです。
また、9〜10月は転勤や異動が行われるシーズンであるため、秋口も家の需要は高まると考えられます。
なお、最も売れやすい築年数は10〜20年と言われています。
築20年を越えると売却はかなり厳しくなるため、シーズンに囚われて築年数が増えないように注意しておきましょう。
注意③地域による相場の違い
地域によって、家の売却価格の相場はかなり異なります。この差には、地価が大きく影響を与えています。
「都道府県別の地価ランキング」を見ると、地域による地価の差が非常に大きい事が分かります。
都道府県別の地価ランキング
1位 東京都 103万9873円/㎡
2位 大阪府 35万9274円/㎡
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1位と2位でも、1㎡の地価平均に約70万円の差があります。地域にあった売却価格を提示することが、いかに重要であるかが分かりますね。
家を早く高く売るための3つのコツ
相場を知り、自分の不動産がいくらで売れるかを想定出来たら、家の売却活動が本格的にスタートします。
ここでは、家を高く早く売るために必ず行って欲しい3つのコツを紹介します。
- 査定は不動産一括査定サイトを利用する
- 優秀な担当営業者を選ぶ
- 内覧の準備を怠らない
⑴ 査定は不動産一括査定サイトを利用する
家の売却価格の相場を確認したら、次に不動産会社に査定を依頼します。
しかし複数社を訪問して査定を依頼すると時間と手間がかかり、売却に時間がかかってしままいます。
そこで、家の査定には不動産一括査定サイトを利用することをおすすめします!
- オンラインで査定依頼が出来るため、不動産会社を訪問する必要がない。
- 複数社に一括に査定依頼が出来るため、査定結果を比較しやすい。
- 自動で最適な不動産会社を厳選してくれる。
- 特定地域に対応した不動産会社も簡単に見つかる。
おすすめの不動産一括査定サイトを厳選!
イエウール
- 累計利用者数と提携不動産会社数が業界トップ。
- 都市から地方まで全国の不動産に対応している。
- 悪徳企業の排除を徹底している。
- 優良な不動産会社を厳選している。
リビンマッチ
- 工場・倉庫・農地など、査定可能な不動産の種類が多い。
- 提携する不動産会社は1,400社以上と比較的多い。
- 買取り・賃貸の一括査定も行っている。
Smoola(スモーラ)
- 一度に査定を依頼出来る数が最大9社と最も多い。
- マンション売却に強い。
- 賃貸運用の提案も最大3社から受けられる。
⑵ 優秀な担当営業者を選ぶ
自分の不動産を担当する営業マンを選ぶ際に最も重視して欲しい条件は、宅建士の資格を所有しているかどうかです。
宅建士の資格を持っているということは、不動産取引に関する基礎的な知識を保持している事を示します。
また資格だけでなく、担当者の経験値や信頼度も重視するべき点です。
不動産を売却するというのは非常に大きな取引であり、人生に一度の機会かもしれません。
その思いを理解してくれているか、会社に都合が悪い情報を教えてでもこちらに親身になろうとしているかを確認しましょう。
⑶ 内覧の準備を怠らない
内覧を希望する人が現れたら、契約を成立させるために内覧の準備をしましょう。内覧の準備をする際にチェックして欲しいポイントを紹介します。
内覧時のチェックポイント①部屋を明るく見せる
部屋が明るいだけで、部屋の印象は非常に良くなります。そのため、内覧前には部屋の全ての電気を点灯させ、カーテンは全開にするようにしましょう。
さらに時間があれば、
- 窓ガラスを拭く
- 窓付近の物を片付ける
などして、光が少しでも部屋に入る状況にしておくと良いでしょう。
内覧時のチェックポイント②部屋を広く見せる
家具が多いと部屋が狭く見える原因になります。
必要のない物、新居に引っ越す時に捨てようと思っているものは内覧前に処分しましょう。また物は出来る限り、収納スペースに入れましょう。
内覧時のチェックポイント③すみずみまで消臭する
家には独特な臭いが付いています。しかし居住者は、その臭いを感じにくいもの。
そのため「内覧前に消臭をし忘れていた」人は多いです。
内覧前には必ず部屋の換気を行いましょう。
またトイレやお風呂、キッチンなど部屋にある全ての換気扇を起動させましょう。
まとめ
この記事では、家売却の際には価格の相場を知ることが重要であることを説明し、さらに家を早く高く売るための3つのコツを紹介しました。
- 査定依頼をする前に、価格の相場を調べる
- 売出価格だけでなく、成約価格も確認する
- 相場を調べる際には、必ず地域も条件に入れて検索する
- 査定は一括査定サイトを利用する
- 優秀な不動産担当者に売却を依頼する
- 内覧の準備を怠らない
査定をする前に相場価格を知ることで、売り出し価格を上げることが可能になるかもしれません。
家の相場はインターネットで簡単に調べる事が出来るので、家を売却する際には是非一度調べてみて下さい。相場を知っておくことでその後の交渉を優位に進め、早期高価売却を目指しましょう。