個人年金保険とは?仕組みやメリット・デメリットを解説!所得控除で節税効果も

記事監修者紹介
松葉 直隆 大学卒業後、損保ジャパン日本興亜代理店の保険会社にて5年以上勤務し、年間100組以上のコンサルティングを行う。  その後、2016年6月より保険のドリルをはじめとする保険媒体を経て、現在はマネーRにて記事監修を務める。

健康で長生きをする方が増えてきている中で、【生き続けるリスク】と言う言葉が囁かれていることを知っていますか?

これは老後資金の話であり、長生きをすればするほど老後資金が枯渇するリスクがあると言う事です。

老後資金には、公的年金と言われる【国民年金】【厚生年金】などがありますが、それだけでは足らないという事も言われ、今では自助努力が欠かせないとも言われています。

その自助努力の1つが【個人年金保険】です。

この記事では、個人年金保険の特徴や仕組み・注意点だけでなく、他の金融商品との比較もしますので、老後資金の準備の参考にしてみて下さい。

この記事の要点
  • 老後資金の枯渇リスクと個人年金保険の関係性を解説
  • 個人年金保険の基本的な仕組みを解説
  • 生活保障重視型と言われる個人年金保険の紹介
  • 個人年金保険と税金との関係や他の金融商品との比較
  • 保険の加入や見直しを検討したら、まずは保険代理店で必要な保障をある程度絞っておくことをおすすめします。
  • 迷ったら利用者満足度が高く、口コミの良い保険見直しラボがおすすめです。

 

老後資金のリスクと個人年金保険

私は老後の生活に漠然とした不安を持っています。

公的年金はコツコツ納めているのですが、これで老後が安泰なんて全く思いません。

現在の高齢者の方々の現状と、老後の備えについて教えて欲しいです。

こちらでは、高まる老後資金のリスク個人年金保険とはどんな生命保険なのかを解説します。

松葉 直隆

老後資金のリスクは高まっている!?

今まで自分は色々なことに翻弄されながらも、真面目にコツコツ仕事をしてきたのだから、老後はパートナーとの旅行や趣味に没頭して余生を送りたいと考えの皆さんは多いはずです。

しかしながら、そんな望みを持つ方々が、誰でも豊かな老後を送れるとは限らない状況も報告されています。

総務省では、次の無職高齢世帯の家計収支に関する統計を公表しています。

この統計によれば、無職高齢世帯が毎月赤字に陥っているデータが読み取れます。(出典:総務省「家計調査報告 家計収支編 2019年(令和元年)平均結果の概要」)

60歳以上の高齢夫婦世帯

総務省の家計調査報告では、60歳以上の高齢夫婦世帯の場合、毎月の非消費支出(税金・健康保険料等)が平均で30,982円になります。

それに加え消費支出(食費・水道光熱費・保健医療費・娯楽費等)は平均で239,947円となり、毎月の【非消費支出+消費支出】は合計270,929円です。

一方、高齢夫婦世帯の毎月の実収入(社会保障給付等)の収入は平均237,659円なので、毎月33,269円の赤字となり、年間では399,228円も不足します。

60歳以上の高齢単身世帯

60歳以上の高齢単身世帯では、毎月の非消費支出が平均12,061円、消費支出は平均で139,739円です。

毎月の【非消費支出+消費支出】で合計151,800円となります。

一方、高齢単身世帯の毎月の実収入は社会保障給付・その他の収入を合わせて平均124,710円なので、毎月27,090円の赤字となり、年間では325,080円も不足します。

いずれの世帯も収入が支出を超えず、老後に資金不足となるリスクは否定できません。

誰でも健康にいつまでも働ける?

現在、わが国では医療技術の発達、食糧事情の改善・維持、そして日本人全体の健康志向が影響し、元気な高齢者がたくさんおられます。

そのため公的年金ばかりに頼らず、生活費等の不足分はパートで賄うことを検討している方々も多いはずです。

しかし、後期高齢者(75歳)以降になれば、生活費等の不足分を自分で働いて賄うことは、体力的にも健康面でもかなり難しくなるはずです。

この場合、公的年金だけでは生活資金不足となるのが明らかで、貯金等も無くなると、いよいよ生活は厳しくなります。

また、同居家族がいるなら子供から支援を受けたり、親戚から援助してもらえたりすることも可能でしょう。

しかし、誰しもが同居家族・親戚に頼れるとは限りません。

公的年金収入だけでは老後の資金不足が明白な以上、何らかの事前の備えを考えることが必要となるでしょう。

個人年金保険とはどんな保険?

個人年金保険は公的年金や預金だけで、とても老後の生活が賄えないと感じる方々、ゆとりある老後のために備えたいと望む方々が、任意で加入する私的年金です。

公的年金のように積み立てたお金が分割して受け取れます。

ただし、年金の開始年齢が原則65歳からというわけではなく、契約のとき申込希望者が自由に選べます。

そのため、各生命保険会社の設定する年金受取開始年齢にもよりますが、例えば40代から年金の受取を開始することも可能です。

このように、ご自分が柔軟に受け取り開始期間を決められる点は、公的年金と異なり大きなメリットといえます。

また、個人年金保険は年金形式で受け取る他、一括で積み立てたお金を受け取ることもできます。

ただし、一括で受け取れる金額は、年金で分割して受け取る金額より低く抑えられる点へ注意が必要です。

なお、万一にも年金の受取開始前に、被保険者が亡くなっても遺族へ【死亡給付金】が支払われます。

個人年金保険の仕組みを解説

個人年金保険は、かなり頼りになる老後の備えと言えることから、とても興味があります。

そこで、個人年金保険の仕組みを詳しく知りたいです。

こちらでは、個人年金保険の仕組みと注意点について解説します。

松葉 直隆

有期タイプと終身タイプがある!?

個人年金保険には、大きく分けて次の2種類があります。

いずれも分割して積み立てたお金が受け取れるのはもちろん、年金受取開始前に被保険者が亡くなったら、遺族へ死亡給付金が支払われます。

有期タイプ(有期年金)

受け取り期間が定められている個人年金保険です。

5年・10年・15年と受取期間を設定できる商品がほとんどです。

有期年金のメリット

有期年金は受取期間が決まっているので、将来どのくらいのお金が戻って来るのか明確に把握できます

また有期年金の場合、ほとんどの商品が確定年金として販売されています。

確定年金とは被保険者の生死に関係なく、契約のとき定めた期間に年金が受け取れる有期年金のことです。

そのため、確定年金ならば被保険者が受取期間中に亡くなっても、残りの期間分は遺族へ支払われます。

有期年金のデメリット

受取期間が決まっているので、いずれ契約が終了する時が来ます

十分な貯蓄がなければ、老後の資金不足となるリスクもやはり存在します。

ただし、有期年金(確定年金)の中には、年金受取時に終身年金へ変更できる商品もあります。

このような柔軟な運用・受取を行いたい場合、【終身年金移行特約】を付加すれば可能です。

契約時ではなく、年金受取時に加入している個人年金保険の保険会社へ申し出ましょう。

終身タイプ(終身年金)

一生涯にわたり年金が受け取れる個人年金保険です。

終身年金のメリット

被保険者が亡くなるまで年金を受け取れます。

この点は公的年金と同じです。

【公的年金+終身年金】で一生涯年金が受け取れるため、老後の資金が枯渇するリスクは大幅に減ります。

長生きするほど多くの年金が受け取れるので、健康へ自信のある方々には最適の商品と言えます。

終身年金のデメリット

終身年金で大きく得をするのは、あくまで被保険者が長生きした場合です。

前述した確定年金のように、受取期間の被保険者の生死が問われない商品ではありません。

ただし、終身年金には【保証期間】が定められている場合も多く(例えば10年間等)、保証期間内に被保険者が亡くなった場合、保証期間の残りの期間分のお金が遺族へ支払われます。

とはいえ、契約者(被保険者)が払い込んできた保険料を下回るお金しか受け取れないケースがほとんどです。

一方、終身年金の中には【夫婦連生個人年金】も販売されています。

こちらは例えば夫が受取期間中に亡くなっても、その後は妻が年金受取人を引き継ぐという仕組みとなっています。

堅実な積立を目指したいなら!

ご自分の大切な老後の資金、堅実に運用していきたいと希望する方々は多いはずです。

その場合には【円建て・定額】の個人年金保険へ加入しましょう。

円建て・定額タイプのメリット

もちろん日本円で保険料を払い込み、日本円で年金が受け取れます。

定額で堅実に運用されるので、将来どの位の受取率となるか契約時にわかります。

有期年金はもちろん、終身年金も例えば『自分が80歳になったら、どの位の年金額がもらえているか』と仮定すれば、容易にシミュレーションができます。

生命保険会社が運用に失敗して大損失を出すことはまず考えられず、もっともリスクの少ない個人年金保険として安心を得られます。

円建て・定額タイプのデメリット

堅実な運用が行える反面、短期間で急激な受取率UPは見込めません

保険料の払い込みを終了した後も、それなりに長期間据え置く必要があります。

より短期に受取率UPを目指したいなら、保険料の払い込みを月払ではなく、半年払や年払として払込回数を制限するのが良い方法です。

1回で払い込む保険料負担は大きくなるものの、保険料総額自体は月払よりも抑えられます。

また、年払より効率よく受取率UPが期待できるものに、全期前納・一時(一括)払という方法もあります。

リスクの高い種類がある?

個人年金保険には、ハイリスク・ハイリターンが特徴の商品もあります。

それが次の2種類です。

外貨建てタイプ(外貨建て個人年金保険)

外貨(例ドル・ユーロ等)で運用する個人年金保険です。

契約時に運用する通貨発行国を決めます。

外貨で払い込む必要は無く日本円で保険料を支払うことができます。

もちろん年金も日本円で受け取ることができます。

この契約通貨発行国の景気が好調なら、円建て・定額タイプを上回る受取率が期待できます。

また、仮に運用自体は不調に終わっても、日本円での年金受取時に円安となっていれば、やはり契約者(被保険者)側に有利となります。

ただし、契約通貨発行国の景気が不調でかつ、急激な円高のとき年金を日本円で受け取ると【元本割れ】(払い込んだ保険料より受け取るお金が少ない)を起こす事態も想定されます。

このように為替変動の大きな影響を受ける点は注意しましょう。

また、円→ドル・ドル→円へ両替する際に手数料も発生します。

保険料の払込の際はどの商品も1ドル=0.5円程度、年金受取時は1ドル0.1円~0.5円程度かかります。

変額タイプ(変額個人年金保険)

投資信託で積極的に運用する個人年金保険です。

そのため【特別勘定】という勘定で運用していくことになります。

国内・海外の株・債券へ投資するので運用成績が良ければ、受取率が200%を超えることも期待できます。

しかし、運用に失敗すると目も当てられない大損失を被る事態が想定され、最悪のケースを考慮した場合は、老後資金の確保どころではない状況となることでしょう。

また、信託報酬も発生するので、こちらも手数料分が差し引かれてしまいます。

新たな仕組みで注目の生活保障重視型個人年金保険

ハイリスク・ハイリターンの個人年金保険は、デメリットがやはり気になります。

円建ての個人年金保険でリスクが抑えられ、受取率UPも見込める商品はないでしょうか?

こちらでは、円建て個人年金保険の新たなタイプの商品について解説します。

松葉 直隆

高齢化社会が進展している!?

日本人の平均寿命は女性87.32歳、男性が81.25歳で、いずれも過去最長となり、男女とも80歳を超える状況となっています。(出典:厚生労働省「平成30年簡易生命表の概況」参照)

当然ながら、このような年齢となるまで健康に問題なく働ける方々は非常に限られてきます。

この長寿化は更なる医療技術の進歩や、介護環境等の充実でますます進展することでしょう。

しかし、誰でも長寿となり得る可能性があるなら、やはり老後の困窮のリスクも増大することになります。

各生命保険会社では、このような高齢社会を反映して新たな個人年金保険が販売されています。

それが生活保障重視型】と呼ばれる商品です。

生活保障重視型の仕組みは?

生活保障重視型個人年金保険は、【長寿生存保険】または【とんちん年金】とも呼ばれている新たな年金保険です。

この生活保障重視型個人年金保険は、長生きすればするほど得をする個人年金として注目され始めています。

ご自分が亡くなった場合に死亡保険金は遺族へ下りるものの、亡くなるまで自分の生活費は自分で賄いたいという方々に最適の商品と言えます。

生活保障重視型個人年金保険には、有期年金(確定年金)・終身年金いずれも用意されています。

この保険の特徴としては、死亡保障が無いものの(ただし死亡返還金あり)、その分、受け取る年金額は有利となることがあげられます。

高齢単身者には不可欠?

生活保障重視型個人年金保険は、特にご自分の家族がいない、または、わずかという日本人の生活スタイルの変化にも対応していて、特に単身者には心強い仕組みとなっています。

単身者の場合、もちろん無理に遺産を残す必要はないので、ご自分の老後資金充実のためにお金を回せます。

逆に頼れる存在も少ないので、受け取る年金は、終身年金でかつ多めに年金額を受け取れるよう契約した方が良いでしょう。

また、幸いにも70歳時に高齢受給者証が交付され医療費は2割負担、75歳時には後期高齢者医療被保険者証が交付され医療費は1割負担と、どんどん自己負担割合が減っていきます。

そのため、高齢になって保険診療のみで足りると判断したなら、生命保険会社の医療保険やがん保険を無理に継続したり、新規加入したりする必要はありません。

つまり、これら医療保障に関する保険料をセーブしつつ、年金収入をご自分の生活費へ重点的に回せます。

生活保障重視型個人年金保険のメリット・デメリット

生活保障重視型個人年金保険へ加入するなら、安全にかつ充実した年金が受け取れそうです。

それでは、生活保障重視型個人年金保険のメリット・デメリットについて教えて下さい。

こちらでは、生活保障重視型個人年金保険のメリット・デメリットについて解説します。

松葉 直隆

生活保障重視型個人年金保険のメリット

この個人年金保険は、日本人の長寿化に対応し、被保険者が長期間にわたり生存するなら、高い年金受取率(返戻率)が期待できます。

円建ての個人年金保険でありながら、長生きをすれば返戻率150%近くに達する商品もある等、契約者(被保険者)に魅力的な保険と言えます。

その分、保険期間中に被保険者が死亡した場合の返還金(給付金)は、遺族へわずかな金額しか受け取れない仕組みとなっています。

つまり生活保障重視型個人年金保険は、被保険者が生存している間の年金給付を手厚く図る点が最大の特徴です。

また、長生きすればするほど受取率は上がるので、保険へ加入したことに油断し、不摂生な生活となる事態も回避でき、健康な生活を送る習慣が維持できることでしょう。

生活保障重視型個人年金保険の注意点

この個人年金保険の場合、保険期間中に被保険者が死亡した場合の返還金(給付金)は、遺族へわずかな金額しか受け取れません。

残念ながら、払い込んだ保険料の7割程度に抑制されます。

また、何らかの理由で中途解約した場合も、解約返戻金も払い込んだ保険料の7割程度しか戻りません。

生活保障重視型個人年金保険は、文字通り年金を受け取る人の生活保障へ特化した商品です。

他の用途(死亡保障として利用、解約して多くの資金を得る等)には不向きな個人年金保険と言えるのです。

この保険の性質をよく理解し、ご自分の家庭の事情も考慮した上で、加入するかどうかを慎重に検討しましょう。

他の生命保険とも併用を!

ご家庭の事情や、医療サポートを手厚く受けたい等、保険契約者毎にニーズは異なります。

その場合は、個人年金保険に加え各生命保険との併用も考えましょう。

家族がいるなら死亡保険も検討を

もちろん、ご自分に不動産資産・金融資産が十分あれば、亡くなった後に妻子等へそれらの遺産が分配されます。

しかし、遺産額によっては相続税が妻子等へかかることもあるのです。

この場合、死亡保険へ入っていれば死亡保険金が受取人(遺族)へ下りるものの、非課税枠【500万円×法定相続人の数】が利用できます。

つまり、死亡保険は節税に役立つので、単に不動産資産・金融資産を保有しているより、課税リスクが軽減されます。

そのため、資産をある程度保有し、遺産を残す家族もいるなら死亡保険へ入っていた方が無難です。

保険診療だけでは不安なら

日本の公的医療保険は、質の高い医療サービスのほとんどをカバーしています。

ただし、最先端の医療技術を利用した先進医療は対象外です。

先進医療の利用を希望するなら、先進医療費が保障される生命保険会社の医療保険・がん保険へ加入しましょう。

ただし、最近では先進医療のみのサポートだけを扱う「先進医療保険」も販売されています。

月払保険料は500円程度なので、加入しても家計の負担にあまりならないはずです。

個人年金保険と税金の関係

個人年金保険へ加入した際に払い込む保険料は、税制上の優遇措置が得られるのでしょうか?

そこで、個人年金保険の保険料控除についても教えて下さい。

こちらでは、個人年金保険料控除の内容年金受取時にかかる所得税を解説します。

松葉 直隆

個人年金保険料控除とは?

個人年金保険では保険契約後、保険料を積み立てていくことになります。

個人年金保険の保険料も、公的年金と同じように申告すれば、税制上の優遇措置は受けられることになります。

個人年金保険の保険料は【生命保険料控除】という所得控除制度に該当します。

この所得控除は会社員なら【年末調整】、それ以外の人なら【確定申告】で手続きをします。

(一般)生命保険料控除または個人年金保険料控除

この生命保険料控除を申告するならば、加入している個人年金保険は死亡保険や養老保険等と同じ【(一般)生命保険料控除】枠、または個人年金保険のみを対象とする【個人年金保険料控除】枠のどちらかとなります。

いずれも最高4万円まで控除対象となります。

もちろん、個人年金保険の他、死亡保険や養老保険等にも入っていたら、個人年金保険は【個人年金保険料控除】枠で申告した方が、より幅広く控除枠を利用できお得です。

ただし、個人年金保険をどちらの枠に入れても良いわけではなく、【個人年金保険料控除】枠へ入れるためには、いろいろな条件が存在します。

個人年金保険料控除の適用条件

個人年金保険料控除枠へ入るためには、次の条件へ合致する必要があります

  1. 個人年金の受取人が保険契約者自身か、その配偶者
  2. 個人年金の受取人が被保険者であること
  3. 個人年金保険料の払込期間が10年以上
  4. 年金の受取開始時が60歳以降、かつ個人年金の受取期間が10年以上(確定年金の場合のみ)

一時払型は損?

個人年金保険の中には、【一時(一括)払】という払込方法を利用できる商品があります。

この方法なら、1回で払い込む金額は大きいものの、月払・半年払・年払よりはるかに保険料総額は抑えられます。

ただし、一度に払い込みが終了するので、保険料控除が適用されるのは1回のみです。

税制上の優遇措置という観点からみれば、他の払込方法よりやや不利といえます。

一方、一時(一括)払と似たような払込方法に【全期前納】があります。

こちらは生命保険会社へ一度に保険料を【預ける形】がとられます。

この方法だと、一時(一括)払の時ほど、保険料総額は軽減されないですが、毎年保険料が差し引かれる形となるので、長い期間保険料控除が活用できます

受取時は基本的に雑所得!

雑所得とは、所得税における課税所得の区分の一つで、給付されるお金を毎年分割して受け取るときに課税されます。

個人年金保険に課税される税金は、基本的に雑所得となります。

計算は次の通りです。

【総収入金額-必要経費=雑所得の金額】

総収入金額と必要経費の内訳は次の通りです。

総収入金額

個人年金(定額型)の場合、年金受取1年目の総収入金額は【基本年金+増額年金】です。

なお、増額年金とは年金受取開始前に生じた配当金で、増額された年金を指します。

増額年金がなければ、基本年金のみが総収入金額となります。

年金受取2年目以降だと【基本年金+増額年金+増加年金】が総収入金額となります。

増加年金とは年金受取開始後の配当金で増えた年金を指します。

ただし、年金受取開始後の配当金が無いと、2年目以降でも増加年金は総収入金額へ入れません。

必要経費

必要経費はやや複雑です。

計算は次のようになります。

【年金年額(基本年金+増額年金)×払込保険料合計額/年金総支給見込額】

中でも年金総支給見込額を算出する場合は、個人年金の種類ごとで支給期間(または年数)が違ってきます。

  • 確定年金:年金年額×支給期間
  • 有期年金:年金年額×(支給期間と余命年数とでいずれか短い年数)
  • 終身年金:年金年額×余命年数
  • 保証期間付終身年金:年金年額×(余命年数と保証期間年数とでいずれか長い年数)

度々登場している余命年数ですが、「所得税法施行令82条の3」では次のように明記されています。

年齢/性別 男性 女性
55歳 23年 27年
60歳 19年 23年
61歳 18年 22年
62歳 17年 21年
63歳 17年 20年
64歳 16年 19年
65歳 15年 18年
66歳 14年 18年
67歳 14年 17年
68歳 13年 16年
69歳 12年 15年
70歳 12年 14年
75歳 8年 11年
80歳 6年 8年

このような表なども参考にしながら、ご自分にかかる税金を算定していくことになります。

ご自分がどんな種類の個人年金保険へ加入していたか不明な時、取得した【保険のしおり】や【保険証券】で、年金受取開始前に確認しておきましょう。

個人年金保険と他の金融商品

個人年金保険の他にも、将来や老後の備えとなる金融商品が販売されていますね。

これら金融商品の特徴についても知っておきたいです

こちらでは、個人型確定拠出年金つみたてNISA定期預金のメリットや注意点を解説します。

松葉 直隆

個人年金保険と個人型確定拠出年金

個人型確定拠出年金も私的年金の一つでideco(イデコ)】という愛称があります。

個人型確定拠出年金は、日本在住の20歳~60歳未満の方々であれば、原則誰でも始めることができます。

制約があるとすれば、国民年金加入者または厚生年金保険加入者のいずれかに加入している人が対象となります。

個人型確定拠出年金のメリット

運用する対象が投資信託・定期預金・保険いずれであっても、掛金全額が所得控除になります。

つまり、年収から掛金全額を差し引けるので、結果として所得が下がることになります。

その分、所得税・住民税が軽減されます。

そのため、年収の高い方々がたくさん税金を支払っているので、その方々に対して戻ってくる税金はより多くなります。

個人年金保険は保険料全額が控除対象とならないので、税制上の優遇措置は個人型確定拠出年金の方が圧倒的に有利です。

個人型確定拠出年金の注意点

ご自分が60歳となった時から、原則として積立てたお金を受け取ることになります。

この点は、受取年齢が自由に設定できる個人年金保険より柔軟性に欠けます

ただし60歳前に、ご自分が死亡または高度障害状態になった場合は、お金が下ります。

また、毎月の掛金が負担になっているなら、いったん掛金拠出を休止して、家計の収入・支出をチェックしてみましょう。

個人年金保険とNISA

NISAは【少額投資非課税制度】であり、利用可能年齢は20歳からとなり、開設できる口座数は1人1口座です。

年間投資可能金額は120万円が上限となっています。

非課税運用可能期間は5年間(ロールオーバーし最大10年間まで)と、こちらも節税効果が高い制度です。

NISAのメリット

配当金・分配金・譲渡益が最長5年間非課税となります。

こちらも個人年金保険の税制上の優遇措置より大きな節税効果が得られます。

なお、途中での売却はいつでも可能なので柔軟性にも富んでいます。

NISAの注意点

NISA口座は1人につき1口座のみしか持つことができません。

個人年金保険なら複数の商品に加入しても問題ないのです。

また、NISA口座を作る証券会社は変更できますが、変更が認められているのは1年に1度だけです。

NISAは、やや運用に融通が利かない一面もあります。

なお、NISAは2024年から2階建ての新NISAに衣替えすることになります。

今後の制度変更には注意しましょう。

個人年金保険と定期預金

定期預金とは、預け入れから一定期間にわたりお金を引き出せない預金のことです。

定期預金のメリット

定期預金の預け入れ期間は最短1ヶ月が主流です。

それ以外なら、3ヶ月・6ヶ月・1年・2年・3年・4年・5年・7年・10年などの期間を選択することができます

個人年金保険ではさすがに、このようにこまめな期間の選択は不可能です。

定期預金の注意点

普通預金よりも金利は高くなっていますが0.01~0.03%程度、個人年金保険の受取率をはるかに下回ります

運用の成果を気にするなら、やはり個人年金保険を選んだ方がお得です。

本当におすすめできる個人年金保険5選

ここまで記事を読んで、「個人年金に入りたい」と思った方もいると思います。

そこで、この見出しでは、数ある個人年金保険の中から、本当におすすめできる個人年金保険を厳選して紹介したいと思います。

おすすめの個人年金保険は以下の5つです。

それぞれの個人年金保険について詳しく見ていきましょう。

年金かけはし

個人年金保険とは_年金かけはし

出典:明治安田生命

年金かけはしは、明治安田生命が提供している個人年金保険です。

年金方式で受取る方法に加えて、一括で受け取ることもできるのが特徴です。

個人年金保険の中でも、返戻率が特に高いのが特徴です。

要するに、支払う金額に対して、受け取れる金額が多いということです。

年金かけはしはかなりお得な年金保険と言えます。

たのしみ未来

個人年金保険とは_たのしみ未来

出典:住友生命

たのしみ未来は住友生命保険が提供している個人年金保険です。

保険料を払い込んでいる期間の死亡保障を抑えることで、年金の受取額を大きくしているのが特徴です。

年金の受け取り期間を5年から15年まで選べるのもうれしいですね。

変額個人年金保険(ソニー生命)

個人年金保険とは_ソニー

出典:ソニー生命

変額個人年金保険はソニー生命が提供する個人年金保険です。

変額個人年金保険では、運用先を債権、日本株式など8種類の中から自分で選ぶことができます。

うまく運用すれば、ほかの個人年金保険よりも大幅に多い年金を受け取れる可能性もあります。

ライフロード

個人年金保険とは_ライフロード

出典:ライフロード

ライフロードはJA共済が提供する個人年金保険です。

少ない掛け金の割に、返戻率が高く設定されているのが特徴です。

返戻率は金利に応じて変化するので、ほかの個人年金保険よりも多くの金額が受け取れる可能性もあります。

こだわり個人年金

個人年金保険とは_こだわり

出典:マニュライフ生命

こだわり個人年金はマニュライフ生命が提供している個人年金保険です。

外貨建ての商品なので、日本でインフレが起きた時にも損しにくいのが特徴です。

年金は外貨で受け取ることも、日本円で受け取ることもできます。

ここまでおすすめの個人年金保険を5つご紹介してきましたが、「自分は個人年金保険に入るべきなのか…」「入るとしたらどの保険に入ったらいいのか…」とお困りの方もいらっしゃいますよね。

自分の判断だけでは決めきれない場合は、保険代理店に相談してみましょう。

保険のプロがあなたに合ったものを一緒に考えてくれます。

保険見直しラボ」は利用者からの口コミがよく実績もある為、初めて保険代理店を利用する方にもおすすめできます。

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まとめ

個人年金保険は、老後の資金確保のために有効な備えとして活用されています。

近年では、生活保障重視型である【とんちん保険】と言われる個人年金保険も注目されています。

長生きをする方が増えて、【死亡リスク】と同じぐらい【長生きリスク】と言われる時代を象徴しているとも言えるでしょう。

個人年金保険にも、様々な特徴があることから、それらを慎重に確認しつつ、申し込むべきかどうかを決めましょう。

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