今すぐお金を借りたいときに、消費者金融の審査に通らないと困りますよね。
審査の甘い消費者金融がないか探したくなりますが、審査内容は非公開のため、ここなら通りやすいという会社はありません。
そのため、不安を抱える方も多いでしょう。
一方で審査には申込み条件があり、審査では様々な項目に答えます。
大手消費金融は、審査の通過率を示した成約率も公表しています。
これらをよく観察することで、審査に通るための重要なポイントが分かることでしょう。
今回は2級FP技能士を持つ筆者が、消費者金融の審査について落ちる理由や通りやすくなるポイント、注意点をご紹介します。
消費者金融の審査のポイントや注意点を頭に入れてから審査に望みましょう!
- 消費者金融の審査では申込条件や成約率を確認
- 大手より中小消費者金融のほうが審査に甘い?
- 審査の判断基準は大きく分けて4つ。
- 消費者金融の審査に通りやすくなるポイントが分かる!
- 審査の際の注意点は?
- 成約率の高い大手消費者金融をチェック!

目次
消費者金融の審査とは
消費者金融の審査は公表されていないため、イメージが湧きにくい人も多いでしょう。
まずは申し込み前に確認しておきたい、消費者金融の審査にまつわるポイントをご紹介します。
消費者金融の審査での確認事項
消費者金融の審査は、主に「ネット、アプリ、自動契約機、窓口、郵送」で行われます。
審査で入力するのは、主に次のような内容です。
消費者金融の審査では、「スコアリング」と「目視チェック」が行われます。
スコアリングでは審査時に記入した属性や信用情報を元に、信用力を点数として出します。
点数が高いほど審査に通りやすくなりますが、基準は会社ごとに異なります。
実際に申込者の情報や必要書類が合っているかを、担当者が確認するのが目視チェックです。
在籍確認もここで行われます。
会社によって異なりますが、在籍確認の電話は会社名でなく個人名で行われる場合もあります。
不安な場合は電話で相談してみるといいでしょう。

審査の通過率は? 「成約率」をチェック
実際にどれだけの人が審査に通っているのか、気になりますよね。
大手の消費者金融は、株主向けのIR情報で「成約率」を公表しています。
計算式は「契約数÷新規申込者数×100」。
例)100人が新規に申込み、契約までいった方が40人の場合、「40÷100×100=40%」で成約率は40%となります。
大手消費者金融の成約率を見てみましょう。
2020年4月 | 2020年5月 | 2020年6月 | |
---|---|---|---|
プロミス | 41.1% | 40.8% | 40.3% |
アイフル | 38.7% | 40.1% | 41.1% |
アコム | 42.7% | 43.6% | 40.0% |
出典:http://www.smbc-cf.com/pdf/md2021_j.pdf
出典:https://pdf.irpocket.com/C8572/BYOH/R3PD/qlTv.pdf
出典:https://www.ir-aiful.com/data/current/MD202009.pdf
比較して分かるように、大手消費者金融の成約率は約40%です。
銀行カードローンの成約率は公表されていませんが、20~30%ともいわれています。
大手消費者金融のほうが成約率が高い傾向にあるようです。

大手より中小消費者金融の方が審査に甘い?
「大手よりも中小の消費者金融の方が審査に通りやすい」という話を聞いた方もいるのでは。
しかし、ほとんどの中小の消費者金融では成約率を公表していません。
ただ、中小消費者金融は利用者数が大手に比べて少ないため、独自の審査基準で一人ひとりの状況を確認します。
既に複数の消費者金融を利用している方や、大手の審査に落ちた方が中小消費者金融を受けることも多いようです。
数多くある中小消費者金融ですが、大手並みのサービスを行っている会社や、地元に密着してサービスを行う会社もあります。
基本的には振込融資が多く、また営業時間が限られたり土日休みの会社もあるので、即日融資に対応していない会社も多い傾向にあります。
利用を検討する場合は早めに調べましょう。
注意したいのは、絶対に闇金の利用をしないことです!
闇金は違法な高金利で貸付を行い、強引な取り立てを行います。
はじめは「低金利」「審査なし」など甘い言葉で誘惑するため、切羽詰まっていると騙されてしまうこともあります。
借りた後に困るので、絶対に闇金の利用はしないようにしましょう。
ファイナンシャルプランナー 宮野茉莉子
審査で嘘をつくとどうなる?
どうしても審査に通りたいという思いから、嘘をつこうかと迷う方もいるでしょう。
嘘をつきがちな項目は「年収や勤務先、他社の借入額」など。
しかし審査では信用情報を確認しますし、在籍確認も行われます。
過去の膨大な申込情報をデータベースとしてまとめているので、不自然な年収なども分かるでしょう。
審査において嘘だとバレれば当然審査に大きく影響し、内容によっては審査に通らないこともあります。
また、利用中に嘘が分かれば強制解約や一括返済となる場合もあります。
審査で嘘をつくことはマイナスにしかならないので止めましょう。
消費者金融の審査に落ちる理由は主に4つ
それでは、消費者金融の審査に落ちる理由について確認しましょう。
審査に落ちる原因は大きく分けて4つです。
- 返済能力
- 借り入れ件数
- 借入額
- 信用情報
それぞれ詳しく見てみましょう。
【返済能力】無職や専業主婦で安定した収入がない
消費者金融が、最も重視するのが「返済能力」です。
上記の4つの項目も、全ては「返済能力」をはかるためと言えるでしょう。
特に重視しているのは、毎月安定した収入があること。
無職や単発の仕事、専業主婦だと審査に通るのは難しいでしょう。
派遣やパートでも、週3日以上勤務し毎月安定した収入があると審査に通る可能性があります。
専業主婦の場合、配偶者に安定した収入があれば一部の銀行のカードローンに申込むことになるでしょう。
【返済能力】申込みブラック
お金に困っており、審査に通るか自信がないと、複数の消費者金融に申込んでしまう場合もあるでしょう。
しかし半年で複数社の申込みを行うと「申込みブラック」と判断されます。
短期間に複数申込みは相当お金に困っていると判断され、返済能力に問題があると判断されるのです。
公表されていませんが、一般的には3社以上で申込みブラックとされるのではないかといわれています。
審査に通りやすい会社を慎重に見極めて申し込みましょう。
【借り入れ件数】他社の借り入れ件数が多い
審査時に信用情報で他社の借り入れ件数を確認されます。
一般的に5社以上からの借り入れは審査が通りにくいといわれますが、それ以下でも返済能力が疑問視されやすくなります。
他社からの借り入れ件数がどれほどで審査に影響するかは、会社によって異なります。
借り入れ件数はできるだけ減らしておくといいでしょう。
【借入額】借入額が年収の3分の1以上
消費者金融が対象とする貸金業法の中に「総量規制」があります。
総量規制に反した場合、貸金業者は厳しい行政処分を受けます。
そのため、借入総額が年収の3分の1を超える場合は審査に通りません。
借入額が多い場合も、返済能力を問われるでしょう。
他社での借り入れ額を確認しましょう。
【信用情報】過去5~10年の金融事故や債務整理
3ヶ月以上の長期滞納による金融事故や債務整理などがあると、審査に通るのは難しくなります。
これらも返済能力の問題や延滞のリスクがあると判断されるからです。
信用情報には、過去5~10年分の履歴が残っています。
この期間にこういった問題がなかった確認してみましょう。
消費者金融の審査に通りやすくなるポイント5つ
消費者金融の審査に少しでも通りやすくするためにできることをまとめました。
申込条件に当てはまるかチェック
消費者金融では、予め申込条件を用意しています。
大手2社の申込条件を確認してみましょう。
【アイフル】
満18歳以上69歳までの方
定期的な収入と返済能力を有する方
*お申込時の年齢が18歳および19歳の場合は、収入証明書類のご提出が必須となります。
*高校生(定時制高校生および高等専門学校生も含む)はお申込いただけません。出典:https://www.aiful.co.jp/borrow/products/
【アコム】
20歳以上の安定した収入と返済能力を有する方で、当社基準を満たす方
出典:https://www.acom.co.jp/lineup/conditions/
いずれも20歳以上で、安定した収入と返済能力を重視していることが分かります。
プロミスでは、主婦や学生であっても、パートなどで安定した収入がある場合は審査が受けられることが明記されています。
このように申込条件が詳しく書かれていると一つの安心材料になるでしょう。
まずは申込条件を確認し、自分が当てはまっているか確認しましょう。
毎月安定した収入がある
申込条件を見ても分かる通り、消費者金融の審査では毎月の安定した収入が求められます。
5つのポイントの中でも、毎月の安定した収入は特に重要でしょう。
これは高収入であることよりも、毎月安定して収入を得ることを重視しています。
毎月安定した収入がない方は、まずはアルバイトを始めてみましょう。
収入があると返済計画も立てやすくなります。
生活に余裕がある
返済能力をはかるために、毎月の収入の他に確認されるのが生活の余裕です。
審査時に記入する結婚の有無や居住形態、家族構成などですが、実はここで生活に余裕があるかを判断しています。
たとえば同じ年収であっても住宅ローンがない方や、賃貸よりも持ち家の方が生活に余裕があると判断されるでしょう。
生活の余裕をみることで、延滞リスクがないかも確認しています。
クレジットカードやローンの滞納をしない
消費者金融の審査では信用情報機関へ照会があり、きちんと返済する人かどうかも確認します。
延滞記録があれば、延滞リスクがあると判断される可能性が高まります。。
クレジットカードやローンの滞納せず、期日をしっかり守りましょう。
信用情報に問題がない
消費者金融の審査において、信用情報で確認されるのは次のような項目です。
- 他社の借り入れ件数や借入額
- 直近の滞納
- 申込みブラック
- 長期延滞
- 強制解約
- 代位弁済
- 債務整理(任意整理・個人再生・自己破産)
借り入れ件数や借入額が多いほど、きちんと返済できるかが問題になるでしょう。
また、借り入れ総額が年収の3分の1までという総量規制にかかる可能性もあるので、できるだけ減らしておくといいでしょう。
金融事故も信用情報に残り、審査の通過は難しくなります。
信用情報に5~10年は残るため、消えるまで待つ必要があります。
消費者金融の審査を受ける際の注意点
消費者金融の審査では、注意すべきポイントが主に3つあります。
借り入れの限度額は希望よりも少ない場合もある
審査に申し込む際は「借り入れ限度額」に注意しましょう。
借り入れ限度額の上限は、各社基準を設けています。
消費者金融には総量規制があるため、他社のローンやキャッシングと合わせて年収の3分の1を超える場合は、審査に通りません。
また、限度額については審査内容を元に消費者金融が決定します。
希望の限度額よりは下がる可能性もあるので注意しましょう。
増枠時には再審査が必要になる
消費者金融を利用していて、借入額を増やしたいと思う場合もあるでしょう。
増枠する場合は、再度審査が必要になります。
本人確認書類や金額によっては収入証明書が必要になる場合もあるので注意しましょう。
必要書類を忘れない
審査の際は、必要書類を忘れないように気を付けましょう。
必要書類を忘れたり、不備があると審査が遅れてしまいます。
一般的に消費者金融の審査での必要書類は、主に次のようなものになります。
1、本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
2、本人確認書類と現住所が違う場合
・補助確認書類(公共料金の領収書や住民票の写しなど)
3、借入希望額が50万円以上、もしくは他社の借り入れと合わせて100万円以上
・収入証明書(所得(課税)証明書、確定申告書等)
会社により異なりますので、詳細は消費者金融のHPで確認しましょう!
成約率の高い大手消費者金融をチェック
成約率が約40%と高い大手消費者金融。
それぞれの特徴をご紹介します。
アイフル
対応が丁寧と定評があり、女性専用ダイヤルなどのサービスもあるアイフル。
こちらの申込みもWEB完結に対応しているため、郵送物もなくカードレスで周囲にバレにくいでしょう。
アプリ「アイフル」があれば、申込みはもちろん、カードレスでコンビニのATMより借り入れや返済が行えます。
ファイナンシャルプランナー 宮野茉莉子
金利 | 3.0~18.0% |
---|---|
審査 | 最短30分 |
融資 | 最短1時間 |
無利息期間 | 契約翌日から30日間 |
土日審査 | 対応 |
WEB完結 | 対応 |
スマホATM | 対応 |
プロミス
大手消費者金融の中で最も上限金利が低いプロミス。
多くの場合、はじめての利用では上限金利で決まることが多いため、利用しやすいでしょう。
2020年オリコン顧客満足度調査「ノンバンクカードローン第1位」と、サービスの満足度もトップ。
アプリ「アプリローン」を利用すれば、申込みがWEBのみで完結し、カードレスでコンビニのATMを利用して借り入れできます。
無利息サービスは出金時から始まるので、前もって申込みをしておくのにもいいでしょう。
ファイナンシャルプランナー 宮野茉莉子
アコム
三菱UFJフィナンシャル・グループのアコムは、審査スピードの速さに定評があります。
ネットでの申し込みをしてから、カードを自動契約機に受け取りに行くとスピーディーでしょう。
アプリで申込みや振り込み、返済も可能ですが、ATMによる借り入れには対応していません。
金利 | 3.0~18.0% |
---|---|
審査 | 最短30分 |
融資 | 最短即日 |
無利息期間 | 契約の翌日から30日間 |
土日審査 | 対応 |
WEB完結 | 対応 |
スマホATM対応 | 一部対応 |
消費者金融の審査のまとめ
消費者金融の審査について、次のポイントをご紹介しました。
- 審査に甘い消費者金融はない
- 審査の前に申込条件や成約率を確認しよう!
- 審査の判断基準は「返済能力、他者の借り入れ状況、信用情報」。
- 審査に通りやすくするには5つのポイント確認
- 前もって必要書類を確認しよう
- まずは成約率の高い大手消費者金融を検討してみよう
消費者金融の審査は公表されていませんが、申込条件や成約率を確認し、通りやすくなるポイントを踏まえておきましょう。
また、即日融資対応とうたっている会社でも、時間によっては翌日になってしまうこともあります。
必要書類を確認して、時間に余裕をもって審査に望みましょう!

宮野茉莉子
1984年生まれ。東京女子大学卒業後、野村證券に入社。ファイナンシャルプランナーとして活躍。2011年よりフリーランスでライターとして活動し、マネー分野の記事を執筆している。
得意分野:金融商品、投資
資格:2級FP技能士、証券外務員一種、中学高校社会科教員免許